プロジェクトマネージャーに勧めたい、最初にやるべきこと2点

こんにちは、タテキです。

最近、社内の新しいプロジェクトマネージャーさんに助言をする機会が増えてきました。

過去に自分が悩んできたことと同じ悩みをしているな、これまでの経験を伝えることにきっと意味があると思いましたので、少しずつこれまでの試行錯誤と学びを書いていきたいと思います。

前置き (経歴)

もともと、100名規模のベンチャー企業でコンサルティング業務に携わっていました。コンサルティングとは名ばかりで、プロジェクトの基本も知らず戦力になっていませんでした。

その後、上手く2万人規模のIT系会社に転職することができて、事業の企画職を数年間やり、同社のシステム部門に社内異動しました。担当のプロジェクトが社内で表彰されたり、Yahoo!Japanで触れられたり、世界各国の開発拠点と一緒に新しいサービスの立ち上げたりました。

ラッキーな境遇にいることが最大の要因ではありますが、自分なりにも苦労しました！同期はもうほぼ残っていません。。。そこで、今回は新しくプロジェクトを始めるメンバーに対して伝えていることを整理したいと思います。

最初にやるべきことその1: 組織やシステムを理解する

プロジェクトマネージャーとしてアサインされたら、最初にやるべきことはプロジェクトの全体的な理解です。

全体的という言葉はあいまいですが、言い換えると自分とプロジェクトを取り巻く組織とそのマネージャー達を理解することです。

以下の問いに答えられるようになることが一つのゴールです。

プロジェクトにかかわる組織を一覧で並べられますか？
それぞれの組織がもっているプロダクト/サービスは分かりますか？
そのプロダクト/サービスの中で会社にとって特に重要なものはどれですか？
それぞれの組織のマネージャーはだれか分かりますか？
それぞれの組織でマネージャーではないが発言力があるのは誰か分かりますか？

若いプロジェクトマネージャーに多いですが、それぞれの組織を理解せずに自分の身の回りにいる人たちだけを頼って進めようとしている場合があります。

その場合、身近な人に専門ではない質問や仕事を振ろうとしたり、権限のない人に決めてもらおうとしたりするので、思ったような回答が出てこずにフラストレーションを抱えたり、相手に「なんでそんなことを聞かれるの？」と嫌がられて距離をとられてしまいます。

自分とプロジェクトをとりまく組織の関係性を図にしてまとめてみるのも良いかもしれません。

https://raku-pre.com/project_structure/

最初にやるべきことその2: プロジェクトに一番影響する人を抑える

プロジェクトに一番影響を与えられる人とは、言い換えるとその人の一言でプロジェクトが終わる、その人の一言にはプロジェクトの誰もが逆らえない人、つまり、強力な力をもつボスのような人です。大企業では課長/部長レイヤーになるでしょう、ベンチャー企業では社長になるかもしれません。

なぜなら、プロジェクトを進める上で重要なのは人を動かす力ですが、役職や関係構築できていない状況でとやかく言っても人は動きません。そこで、手っ取り早いのは「あの人の後ろには、ボスが控えている」「あの人に逆らうと、ボスに報告されるかも」と思ってもらうことです。また、自分自身も「私の決めたことをボスはあまり反対しないこと」という自信があれば、恐れずに指示を出すことができます。

逆に好ましくないのは、プロジェクトに乗り気ではないメンバーとボスが仲が良い状態です。そのようなメンバーとボスが仲が良いと「別に言うことを聞かなくても、なんとでも説明できる」と思われるので、指示は聞いてくれない、スケジュールは守ってくれない、最後にはうまくいかない原因をなすりつけられる等多くのデメリットが起きます。

具体的には可能であればボスと1対1の時間をもらい、プロジェクトに何を期待しているのか？こちらからはどんなサポートが必要になるか？を確認しましょう。

これらができた後に、「まずこの先2週間, 1ヶ月の短期的な目標を決めて、話し合いばかりで進まない状況を避ける」「ラフでも良いのでプロジェクト達成までのスケジュールを決めて、ボスに報告する」などを行って、プロジェクトを実際に動かし始めます。