”なぜ意識は生まれるのか?”から考える、HSPとしてのPM,PJM理論

この記事はHSP(Highly Sensitive Person)傾向のあるPM,PJMに向けて書いています。

HSPの生まれつきの特性
①深く情報を処理する
②過剰な刺激を受けやすい
③共感しやすい
④心の境界線が薄い・もろい
⑤疲れやすい
⑥自己否定が強い

脳について知る程に、「HSPはPM,PJMに向いているのでは?」と考えています。

 

結論

  • ”繊細”とはつまり、脳機能が活発であるという事
  • 意識はプランニングする為にある(かもしれない)

 

”繊細”とはつまり、脳機能が活発であるという事

 

脳は場所によって機能が分かれています。

 

例えば小脳はバランス感覚を保つのに重要です。しかし、損傷しても記憶や感情に影響はありません。大脳は損傷すると記憶や感情に影響を及ぼします。海馬は脳の記憶や空間学習能力に関わる脳の器官です。認知症と深い関係があります。

 

そして、偏桃体と呼ばれる部位が海馬の近くにあります。偏桃体は情動反応の処理と記憶において主要な役割を果たします。HSPはこの偏桃体が活発なのではないかと言われています。

 

では、そもそも意識と感情はどのように発生するのでしょうか?

 

意識と感情は、脳内にあるニューロンという脳を構成する無数の神経細胞を電子が走る事で意識や感情が生み出されます。

 

ニューロンは脳内に860億個あり、ひとつが複数と繋がっています。ニューロンとニューロンをつなげる個所をシナプスと言いますが、シナプスは1兆あると言われています。

 

電子がどのニューロンをどの順番で通るか?それによって生み出される意識と感情が変わり、そのパターンは無数にある為、私たちは無数の感情を抱きます。

 

例えば手をつなぐという行動は、繋ぐ相手によって抱く感情が違います。好きな人と手をつなぐか?赤ちゃんと手をつなぐか?おばあちゃんと手をつなぐか?で抱く感情が全く違います。それぞれの状況で電子を走るニューロンのパターンが違うからです。

 

「繊細である」という事というのは、脳内で電子がニューロンの間を活発に動いている事を示しています。

 

つまり、別に心が弱いのではありません。人よりも何かが劣っているのでもありません。 ただ、脳の活動が活発なだけです

 

意識はプランニングする為にある?

そもそも、なぜ意識は存在するのでしょう? そして、なぜ人間は他の動物と比較して意識や感情が豊かなのでしょう?

 

意識や感情をもつのは人間だけではありません。 ペットを飼ったことがある人は、ペットが喜んでいる、悲しんでいる、動揺している事を知っています。 他の動物も感情と意識があります。ただ、人間の方が優れています。

 

例えば、「自意識」という言葉があります。「鏡に映っている相手が自分である」と分かる事を意味します。 自意識がある生物は、人間を除いてイルカやカササギがあてはまります。しかし、サルは判断が出来ないそうです。 つまり、意識の優劣は脳の大きさに依存しません。

 

ちなみに、カササギはこの鳥です。

 

一部の生物は個体の進化として脳を進化させたという言い方が正確でしょう。

 

神経科学者のクリストフ・コッホはこう言っています。

”意識は「プランニングを行う」ために重要だ” 状況の変化にうまく対処するためには、事前に考えなければならない いつものルートが渋滞によって阻まれているなら、別の道を探すことになる 予想外の事がおきたときに、いつも通りの行動しかできないと破綻する

『意識の探求―神経科学からのアプローチ』

 

意識は「プランニングを行う」ために存在しているのではないか?

これは重要な示唆です。 脳内で半自動的に起きるニューロン間の電子伝達は、プランニングを行う為にあるかもしれません

 

一気に話をまとめます。PM,PJMの活動とはつまりプランニングそのものです。PMとしてこれから作るプロダクトを定義し、実装の優先順位を決め、各部署と調整していく。PJMとして、目的と目標を決めてスケジュールを定め、促進していく。

 

まさに意識が生まれた目的に沿っています。 HSPや意識について考えるほどに、PM,PJM活動にとって有用なのでは?と思うようになりました。

 

最後に

脳は本人が望む望まないに関わらず活発に動きます。ですので、環境を十分に選びましょう。

例えば、設備の悪い環境を避けるようにしましょう(湿度,温度,デスクやチェアなど)。

 

また、悪い人間関係も避けましょう(感情的な上司、人を不快にさせるステークスホルダーなど)。

 

良いパフォーマンスを発揮する為に、環境を選ぶのは自身の責任です。”HSPで繊細だから、、、”で留まらず、その根拠を客観的に理解した上で、社会に役立つあり方を追求していきましょう。

 

本記事が皆さんのPM,PJM活動に役立つと幸いです。

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