プロダクトマネージャーの仕事は会社のサイズで全然違うと言う話をしたいと思います。
プロダクトマネージャーという職種が日本で広がり始めたのはこの5年から10年ではないでしょうか?その中で、及川卓也さんの「プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティングからチーム・組織運営まで」が出版されたのが2021年、プロダクト筋トレコミュニティが運営され始めたもの同じく2021年ごろからのようです。
当時は”プロダクトマネージャーはミニCEO”といった表現もされましたが、最近はプロダクトマネージャーの定義が深められつつあり、徐々にそのような考えもなくなっている印象です。PM schoolのコースを受講すると、プロダクトマネージャーが果たすべき責任と能力について理解を深められる為、「プロダクトマネージャーと呼ばれているが、結局何をしていれば良いのだろう?」と迷われている方は受講されることをおススメします。
プロダクトマネージャーの役割は所属する企業の規模感や組織構成によって大きく異なります。
たとえば、私が所属する上場IT事業会社は、事業部と開発部が独立しており、プロダクトマネージャーは開発部に所属しています。事業部にはカスタマーサポート、営業、マーケティングの担当がいます。このような体制におけるプロダクトマネージャーは、事業部の要望の窓口に立ち、自分のプロダクトでやるべきか検討し、各所とスケジュールや予算を調整する調整役の傾向が強いです。
反面、ユーザインタビューして課題やユーザの仮説を立て、解決策を検証する。。。というユーザとの設定が近い業務は経験できなかったりします。これは良しあしではなく、そういう役割を期待されるということです。
しかし、設立数年目のスタートアップの場合、カスタマーサポートや営業やマーケや開発など部署の垣根があいまいです。よって、プロダクトマネージャーは営業と一緒に新規営業に同行し、ユーザインタビューをしてお金になりそうな課題を探し、解決案を検証して実装するかしないかを決める売上作りへの期待が強くなります。
直近1~2年の売上作りやPMFが優先順位の高い業務であることの反面、数年先を見据えたプロダクトロードマップ作りや、他部署と連携してプロジェクトを動かすといった経験はやりにくかったりします。こちらも良しあしではありません。
プロダクトマネージャーという存在への期待は各社によって違うのが実際のところですので、「プロダクトマネージャーはこういう仕事をする人だ!それ以外が任せられるのは間違っている!」と考えるよりも、各社の実情に合わせて働きながらも、周りを少しずつあるべきプロダクトマネージャーの姿へ啓蒙していく、、、というアプローチが好きです。
当方は本業として大手のプロダクトマネージャーをしながら、個人としてスタートアップのプロダクトマネージャーをすることで、双方の経験を相乗効果的に活かすことができています。
所属する会社によって経験できる領域が限られる為、様々な企業でのプロダクトマネジメントを経験することで、プロダクトマネージャーとしての守備範囲を広げると共に「プロダクトマネージャーって色々な担当領域があるけれども、こういう働き方がベストだよね!」を見出す為に有効なのではないでしょうか?